旧W-ZERO3にっきちょう

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暇?人さんのウィルコム再建スキーム決定を読んで感じたこと。

暇?人さんのウィルコム再建スキーム決定を読んで感じたこと。

  • 自己資本比率うんぬんの話は、債務免除益が1,100億?、減資で50億計上されることになるので、この益とリストラ費用(退職金+減損+XGP資産の譲渡損)でどれだけ益が残るかで、話がまったく変わります。
  • 「研究開発をした場合の開発費、これは通常無形資産として計上されます。ちょっと聞いたレベルの話では、これがこれまでは少なくとも年間50〜100億はあったようです」とありますが、開発費は原則費用処理だよなと思って有報(H21/3)をみるとソフトウェアには125億増、ソフトウェア建仮にも150億増加していて、(ソフトウェアは、主に基地局用のもの)、開発費ってこのことかもしれません。
  • 「返済優先の再建中に剰余金を積むなんてことも当然出来ません」とありますが、これは利益と資金は別なので、返済しつつ、剰余金というか利益が計上されることは十分可能です。剰余金を積むというと、なにかどこかに現金預金で別途取って置くようなイメージをもたれるのかも知れませんが、例えば仮に現金を伴う利益が10億計上された分、借入の支払に回しても、資本勘定に利益は残ります。現金預金と借入金が10億減るだけ。つまり、投資には回せないという結論は一緒です・・・
  • どちらかというと、色々な名目でSBグループとの契約が増えることによって、基地局のロケーション料もそうですが、ウィルコムの利益が吸い上げられ、設備投資に回せないという可能性のほうが十分高いと懸念されます。利益が出ているのならば、SBが協力するから安くするといった諸々の例えば固定回線料を値上げするといった方法で、SBが吸い上げ、生かさず殺さずすることが可能です。まあ設備投資出来なければいずれ死んじゃいますが・・・
  • AP社のPHS事業のウィルコムへ出資が3億って、これからキャッシュのあがりは3億しかありませんよと言っているようなものですが(マイナスだから適当に3億なのかもしれませんが)、事業の維持に必要な設備投資分は、支出として考慮していると信じたい。
  • SBに目が行きがちだけど、AP社の出資が新旧あわせて53億あるわけで、これをAP社はどうやって回収するつもりなのだろうか。カーライルはウィルコムを育て、株式公開によって回収を目指していたわけですが、旧ウィルコムが上場できるだけの将来性を示せるかというと難しいだろうし(AP社が目を光らせて、SBに利益を持っていかれなければ、もしかすると可能なのかもしれませんが)、XGPのほうは、これから投資しなければ事業が成り立たず、なお難しいと思うのですが。誰に売るつもりなんでしょうね???
  • 「当サイトを中心としてPHSファンによる投資組合を結成し資本を集めてウィルコムへの増資の打診」。これ、どうしてもっと前に言わなかったのw 新経営陣は応じないでしょうが、旧経営陣だったら応じたかもしれないのにw